
モニターにお申し込みいただいたクライアント様のトレーニング結果をご案内したいと思います。
プロフィール
今回モニターにお申し込みいただいたクライアント様のプロフィールを紹介させていただきます。
・20代男性
・エンデューロレースに参戦したい
・クリテリウムに参戦したい
・トレーニング時間は平均8-12時間/週
・CTL 70 ± 2 あたりからスタート
・ストレングストレーニングの経験なし
指導させていただく前のPower Profile(PP)とTIme In Power Zone(TIPZ)をご紹介させていただきます。
◆Power Profile
◆Time In Power Zones
以上のデータを元にカウンセリングを進めていきました。
トレーニングの提案
ターゲットとしているレースから
・5sec … 16.0w / kg <
・1min … 8.5w / kg <
・20min … 4.8w / kg <
を、春先の目標として掲げました( 2020年4〜6月頃 )。
ライフスタイルを伺ったところ、通勤で自転車に乗ることができるので”通勤時にこのようなトレーニングをしましょう”とアドバイス。ただ、普段からそのように乗る時間が確保できている中でのプラトーを考えると、結果を出すためにはエンデュランスでなくストレングスにおける機能改善・向上がメインになりそうと考察。
アセスメントを実施した結果
・ハムストリングの柔軟性が低いので、サドル状での骨盤角度をコントロールできていない可能性がある(常に後傾固定)
・上死点付近からの踏み込みが行いにくく、3時前後に最大トルクがかかるような、膝関節伸展(大腿四頭筋)をメインとしたペダリングであると考えられる。
・上半身の筋力が弱く、ハンドルの押す・引くができない。
などの考察をお伝えし、それらを改善するために必要な以下のエクササイズをメインに、パーソナルトレーニングを行っていきました。
・リバースランジ
・ルーマニアンデッドリフト
・スクワット
・ベントオーバーロウ
さて、結果はどうなったでしょうか。
トレーニングの結果
継続したトレーニングを受講いただいた結果は、以下のようなデータとなって現れました。
◆Power Profile
時間 | 5sec | 1min | 5min | 20min |
モニター前 | 877w | 456w | 320w | 286w |
モニター後 | 948w | 540w | 336w | 291w |
数値差 | +71w | +84w | +16w | +5w |
向上率 | +8.09% | +18.42% | +5% | +1.74% |
◆Time In Power Zones
◆Time In Power Zones
A. 各領域毎の比率
強度 | Z1 | Z2 | Z3 | Z4 | Z5 | Z6 |
モニター前 | 59.5% | 17.0% | 10.7% | 7.24% | 3.40% | 2.19% |
モニター中 | 48.8% | 22.1% | 14.1% | 8.01% | 3.45% | 3.48% |
B. 低〜中強度 : 中〜高強度の比率
領域 | Z1からZ3まで | Z4からZ6まで |
モニター前 比率 |
87.2% | 12.83% |
モニター中 比率 |
85.7% | 14.94% |
各MMPが向上している中でも、圧倒的に “1min” のパフォーマンスが向上したのは驚きでした。これらはストレングストレーニングにおける筋力向上だけでなく、おそらくペダリング効率の改善(5-7時位置での踏み抜きの改善)が起きているのではないかとみられます。また、1分だけでなく5分のMMPも向上しているのは、同じような理由が大きいと思いますが、代謝機能に対する変化もあったと考えられます。
トレーニングを終えた先のお話
ストレングストレーニング
継続的にベーシックなエクササイズを実施しつつ、プライオメトリクスやバリスティックな種目を導入することをオススメします。2月までは週1-2回、3月からは週1回を目安に継続的に取り入れることで、パフォーマンスを維持することができると考えられます。
バイクトレーニング
Tempo領域のトレーニング時間を増やしつつ、持続速度および時間の向上を目指しましょう。また、それでけでなく解糖系に対するアプローチを増やしつつも、スキルトレーニングとしてスプリント能力を磨いていけると、より面白いことになるのではないかと考えられます。
以上を参考に、今後もトレーニングを継続していきましょう。
Y.A 様、モニター契約にてトレーニングを受講いただきましてありがとうございました!(また “パーソナル会員” で指導継続ありがとうございます!)