
本日は、S様からご紹介いただいた方のフィッティングを実施ましたので、簡易的なレポートを書きたいと思います。
※ これからも何かあれば書こうかなと思います。
● 目的目標
膝の痛み解消
● 現状
元々ランニングを行なっていたが、ランナー膝の症状があった。ランナー膝の状態が落ち着くまでの間、サイクリングを楽しんでいたが、サイクリングでも膝が痛くなり、途中漕ぐことをやめてしまうほどの痛みである。
● 見解
自転車以外では痛みがないということなので、”サイクリング中の継続的な使用過多 + 膝にかかる負荷が大きい” と考えられた。ポジションをチェックした際の上死点での膝関節の角度 + 3時1での膝-足の位置(関係性)が気になった。
● 対処方法
クリート位置の調整を行う。シューズのサイズ感はピッタリだが、穴の位置が固定されているので、理想とされるであろう位置にクリートを出すことができなかった。ただ、サドルの上下 + 前後移動で調整し、大臀筋 + ハムストリングの稼働率を向上させるような位置にもっていることはできそうだったので、そのようにポジションを変える。
● 反応
漕ぐ感覚が変わったとのこと。大腿四頭筋の使われる感覚が変わった(少なくなった)ものの、現状どこをつかっているかわからない、という感じ。おそらく大臀筋やハムストリングの神経促通が行われていないのだろうと考えられる。そこを促すための簡易的な運動を指示。この状態で様子見。
● その他
予備のステムをお持ちでなかったので、ハンドル周りの変更は特になし。ただ、可能であれば100mmまで変更していいのではないかなと思われます。(腰背部
※写真撮影時の姿勢は、何も指示せず漕いでいただいているものであり、Before – After とかではありません。
● 気になったこと
いつもフィッティング中には頭の中でいくつかの選択肢を考えていて、どちらがいいかという検証をしながらポジション調整するのですが、今回はクリートの位置の調整が難しかった。結果、持っていきたい状態へはサドル側で調整できたので解決できたので問題ないのですが、時にシューズの底のねじ穴が一箇所で固定されているものがある。クリート側でいくつか調整できるが、今回はそのクリート側の調整範囲を少々超える場合に該当するケースだった。ミニ四駆のフレームを肉抜きするようなイメージで作業しようかなと思ったが、流石にやめました。
●その他
時にフィッティングを依頼されること実施しておりますが、フィッティングはその場で “お、すげー変わった” という感覚はあっても、その感覚が “いいのか悪いのか” は正直わかりません。
というのも、乗っている方の動作が元々ずれていて、そのずれている動作でサイクリングする感覚が標準となっている場合、その基準から外れた動きとなる本来適正とされる動きでもネガティブな違和感を感じることもあるからです。
フィッティングはすぐに答えが出るものではなく、1-3ヶ月間での定期的な変化を捉えながら行うしかないかなと思っています。もちろん、瞬間的にポジティブに変わるケースもあるので一概には言えませんが、大体はすぐに出るものではない、ということをご理解いただけますと幸いです。
受講いただき、ありがとうございました。
● ライド中に膝や腰が痛くなる方へ
フィッティングの依頼はこちら
※ Contact / LINE よりご相談ください。